::歌災報知機 宮澤英邦 |
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薔薇日記 「きみさえいてくれれば・・・」 汚れた血に流れる独唱(アリア) この薔薇もダンスの踵に踏みにじられて 指先で胡桃の襞をなぞるのは愛するそぶりのようでためらう 泣き顔を水面にひたすうなじには幼さがある「逃げたい・・・」「どこへ?」 オフィーリア 紫紺の水にゆらめいて遁(のが)れた愛の言の葉 枯れ葉 気怠さで薄荷の吐息も曇らせて三百種類の雨を見ている 「この世界をいっしょに生きてください。」雨の窓辺に見つけた落書き 傷つけるリアリティーだけを愛した日 すべての空は菫色(ヴァイオレット)で a 処女空間 「ごめんなさい・・・お母さん。」 偽りは嫌いだけれど蝙蝠の世界で暮らす不眠の吸血鬼(わたし) 気まぐれを彼女はちっとも直さない 余白の仔猫はあやまるけれど 牛乳でつぶしたいちごの感触は処女空間のデンキ分解 「セックスが目当てなんでしょ!」と叫んでたヒステリックなピンクのうさぎ 諍いに乱れた呼吸(いき)をかくそうとふらり開いた冷蔵庫は から 急速和弦(あるべじお) あんまり着替えてばかりだと彼女のあたまはもつれてしまう さんだるに翼の生えたわたくしはひょっとしたらばヘルメスでせうか? 出逢ひとふ愛の世界史 嘆きあふ谷深(ヴァレー)のおとこ 谷深(ヴァレー)のおんな |
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