::ひつじ、わめく 山崎 正和

たんぽぽの冬に眠るるわたぼうし はるばる春の風(ふう)に吹かるる

のらがらすゴミをあさりてカーと鳴く その鳴き声は王の歌なり

公園でエサをやらんと「おいで、おいで」 フフンッ、背をむけたのは世捨て犬なり

鏡見る そのたびごとにうなだれる オラウータン似のわが顔かなし

とぐろまく 人によごれしたましいは ひたひたと這うゆくあてもなく

喰うよりも喰われる羊でいたいんだ 弱肉強食、羊はやさし

わめけども寄る者はなく笑われる 都会はジャングル弱虫ターザン

痛くても泣くに泣けない男の子 顔で笑って心は涙

泣けぬからつくり笑いのごあいさつ こころさらせぬこころかなしき

携帯は最後の求愛、世界への 鳴るか鳴らぬかいのちせとぎわ

午前二時闇夜にピカリ、コンビニは迷羊(ストレイシープ)の秘密基地

としよりに座席を譲るヤンキーあり! 猫背の背中しゃんとのばしぬ

朝六時、怒涛のごとく歯を磨く 鏡にむかいVサイン、よし!

亡き人に花をたむける昼下がり あの日あの時ひかる思い出

公園でハトにパンやる老ルンペン しわくちゃの顔一瞬ほころぶ

はじまりは奇跡だった。
無がはじけ、限りなき光が燃え、 すべてが生まれた。
永遠ともいえる時が流れ、とある星が 生まれ、そしていのちが … 。
星奔る  刹那のいのち燃え立たせ  いまここに在る 奇跡いとおし

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