::DK 二又 千文

DK

茉莉花茶の香よふうわりと色付いてあの人の唇にキスせよ

カルボナーラ口いっぱいに詰めこんで愛のことばを呑みこんでいる

ピーマンの種指で取り そういえば君が鎖骨のくぼみに似てる

にんにくを丸ごと噛りて君からの電話を待ちぬ カリ カリ カリリ

まなざしはソーダの如く弾けたり 淡夏 恋をしてみたき今日

穴あきのお玉かざして蛍光灯見ており半畳のキッチンにて

〈の〉曜日

蜘蛛の巣にパールころんとちりばめて雨のち晴れの六月うれし

呼吸散る疾さでのぼれ 君が待つ部屋へとつづく螺旋階段

杜松の木の枝青を突き白を突き 吾よりはるかたかき所で

校庭に落とした影を拾うごと夕陽は太き腕伸ばしおり

その雨は君の鎖骨に降りつもり吾が声よ君の睫毛につもれ

「落としものですよ」と手渡されてみたき恋 ハンケチほどの大きさで

格助詞〈の〉が羨しき今日〈の〉曜日はすべての君に接続したい

オニユリの生けられてなお燻らせる花粉黄色き血痕のごと

昼顔の夜にて死すも明日からは君を愛さぬ決心に似て

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